銀行カードローン毎月の返済額は?
カードローンを契約し、借り入れをした後には残高が完済できるまで毎月の約定返済があります。
どの銀行または消費者金融であっても、基本的に月に一度は必ず借入残高に対して返済をしなくてはいけません。
約定返済日のサイクルは、借り入れ側が任意の日を金融機関が用意するいくつかの日にちから選ぶ場合や月末などあらかじめ決まっている場合、35日毎に返済など様々あります。
また、銀行カードローンに関しては、約定返済額も各銀行ごとによってまちまちです。
大手消費者金融のカードローンの場合、借り入れ残高10万円以下の最低返済額はどこでも4千円で変わりがありません。
しかし、銀行カードローンの場合、借入残高10万円以下の最低返済額は2千〜1万円までの幅があります。
その為、カードローン契約してすぐの約定返済が難なくこなせるところを選ぶ必要が、借り入れ側の金銭状況によってはあるでしょう。
借り入れてすぐの返済日に約定返済額として1万円が必要なところ、返済に充てられるお金が2,000円しかないでは、初っ端から返済遅延をしてしまいかねません。
それよりは、余裕が持てる約定返済額設定の銀行カードローンを選んで契約した方が良いといえます。
借り入れ額に対する各銀行カードローンの約定返済額は?
カードローンの約定返済額は基本的に、借入残高に対して最低限払う必要のある金額となっています。
従って、約定返済額は借り入れ額に対する、最低返済額ともいえるでしょう。
つまり、借り入れ希望額の返済額が払える収支のやりくりが出来そうにないなら、その希望額は審査に通ることがないといえます。
借入額が高額であれば、約定返済額も勿論高くなります。
借り入れ額は100万円以上なのに、毎月の返済は2千円!というような返済の仕方はありません。
いくら借り入れをすると、何円を毎月返済していく事になるのか、主な各銀行カードローンの借入残高毎の約定返済額を下記にまとめました。
一番少額な借入残高に対する、約定返済額(最低返済額)が低い銀行カードローン順に挙げています。
約定返済時の当座貸越元金額 |
約定返済額 |
---|---|
1円〜1千999円 |
借入残高全額(*2千円が上限) |
2千円〜10万円 |
2千円 |
10万1円〜20万円 |
4千円 |
20万1円〜30万円 |
6千円 |
30万1円〜40万円 |
8千円 |
40万1円〜50万円 |
1万円 |
50万1円〜60万円 |
1万1千円 |
*以降300万円まで元金額10万円増す毎に約定返済額1万円ずつ増額。 |
|
300万1円〜350万円 |
4万円 |
350万1円〜400万円 |
4万5千円 |
400万1円〜450万円 |
5万円 |
450万1円〜500万円 |
5万5千円 |
500万1円〜600万円 |
6万円 |
600万1円〜700万円 |
6万5千円 |
700万1円〜800万円 |
7万円 |
借り入れ利率年8.1%超の場合
借入残高 |
返済額 |
---|---|
10万円以下 |
2千円 |
10万円超〜20万円以下 |
4千円 |
20万円超〜30万円以下 |
6千円 |
30万円超〜40万円以下 |
8千円 |
40万円超〜50万円以下 |
1万円 |
50万円超 |
以降、借入残高が10万円増す毎に2千円増額 |
借り入れ利率年8.1%以下の場合
借入残高 |
返済額 |
---|---|
10万円以下 |
1千円 |
10万円超〜20万円以下 |
2千円 |
20万円超〜30万円以下 |
3千円 |
30万円超〜40万円以下 |
4千円 |
40万円超〜50万円以下 |
5千円 |
50万円超 |
以降、借入残高が10万円増す毎に1千円増額 |
前月末日の借入残高 |
約定返済金額 |
---|---|
2千円未満 |
前月末日現在の借入残高 |
2千円以上10万円以下 |
2千円 |
10万円超30万円以下 |
5千円 |
30万円超50万円以下 |
1万円 |
50万円超100万円以下 |
2万円 |
100万円超150万円以下 |
3万円 |
150万円超200万円以下 |
4万円 |
200万円超250万円以下 |
5万円 |
250万円超 |
6万円 |
*静岡銀行カードローン セレカの最高限度額は500万円となっています。
借入残高 |
毎月の返済額 |
---|---|
30万円以下 |
7千円 |
30万円超50万円以下 |
1万円 |
50万円超100万円以下 |
2万円 |
100万円超150万円以下 |
3万円 |
150万円超200万円以下 |
3万5千円 |
200万円超250万円以下 |
4万円 |
250万円超300万円以下 |
4万5千円 |
300万円超400万円以下 |
5万円 |
400万円超500万円以下 |
6万円 |
500万円超600万円以下 |
7万円 |
600万円超(800万円まで) |
8万円 |
利用限度額200万円未満
利用残高(前月10日) |
毎月の約定返済額 |
---|---|
1万円未満 |
前月10日現在の残高額 |
1万円以上〜50万円以下 |
1万円 |
50万円超〜100万円以下 |
2万円 |
100万円超150万円以下 |
3万円 |
150万円超200万円以下 |
4万円 |
200万円超250万円以下 |
5万円 |
*100万円以上以降、最高限度額まで利用残高が50万円増す毎に約定返済額1万円ずつ増額。 |
|
750万円超800万円以下 |
16万円 |
利用限度額200万円以上
利用残高(前月10日) |
毎月の約定返済額 |
---|---|
1万円未満 |
前月10日現在の残高額 |
1万円以上〜100万円以下 |
1万円 |
100万円超〜200万円以下 |
2万円 |
*100万円以上以降、最高限度額まで利用残高が100万円増す毎に約定返済額1万円ずつ増額。 |
|
700万円超800万円以下 |
8万円 |
みずほ銀行カードローンの最高限度額が1,000万円から800万円になったため、最高借り入れ額に対応する約定返済額も変わりました。
銀行カードローンで一番少額で毎月返済をしていこうと思うと、2千円が最低返済額となり、消費者金融よりも2千円少ない額での返済が可能です。
もし、少額の借り入れで毎月の返済額を当分は少額で済ませたいなら、三井住友銀行カードローン、三菱東京UFJ銀行カードローン、静岡銀行カードローン セレカなどの銀行カードローンがオススメです。
特に、10万〜50万円以下の間の借り入れ額では、約定返済額に各行差があります。
自身の借り入れ希望額に合わせて、約定返済額の都合がよさそうな所を吟味して契約するのが良いでしょう。
また上記の返済額表を見ても分かるように、カードローン審査で決定される金利や限度額の設定によっても約定返済額が、契約先の銀行カードローンによっては変わります。
初めてのカードローン契約の場合、誤解しやすいのが、利息は約定返済額にプラスして別途支払うのではなく、あらかじめ約定返済額の中に含まれています。
その為、約定返済額から金利を基に算出した利息額を引いた金額が、借入残高の返済に充てられるので、返済額すべてが残高から減るわけではありません。
カードローンの返済には、本来一定の規則性を持たせた様々な種類の返済方式があります。
ただ、昨今のカードローンは、残高スライドリボルビング方式と元利定額方式、または定率方式という返済方式を掛け合わせたものをどの金融機関も採用しています。
カードローンを利用していく上では、あまり返済方式自体の仕組みを詳しく知らなくても、正直問題はありません。
ところが、一つ返済方式の知識として知っておくと得をするのが、元金均等(元金定額)が返済方式となっているカードローンは、早期完済がし易いという事です。
元金均等(元金定額)返済方式は、毎度の返済時に借り入れ残高の元金(借り入れた金額そのもの)に充てられる金額があらかじめ決まっており、その上に利息額を乗せるという仕組みなので、元金に充てられる返済額が他の返済方式よりも多いです。
その為、残高がどんどん減っていくため、結果利息も返済を重ねるごとに少なくなり、借り入れ側は返済がし易いのです。
ただし、元金均等返済方式を実際にカードローンで採用している金融機関は少なく、競争率が高いので誰でもが借り入れできるわけではありません。
カードローン約定返済額は少額の方が良いのか?
約定返済額が自身の金銭状況とあっておらず、カードローン契約後すぐに返済に困るのを防ぐ事前提で毎月の返済が少額なカードローンを順番に上述しました。
ところが、約定返済額は本当に少額の方がカードローン利用において良いのか?といえば、微妙なところです。
その都度の返済額が少ないという事は、借入残高が減る額も少ないという事です。
すると、完済までの返済期間が長くなりがちで、利息が必要以上に嵩んでしまうおそれがあります。
銀行カードローンは、消費者金融よりも低金利借り入れが可能ですが、金利同様約定返済額も消費者金融より少額で済みます。
その為、カードローンの返済が一見楽なように思われるかもしれませんが、うらを返せば、約定返済額を少額にすることで貸付側は利息が得られる期間が長くなります。
約定返済額の差は銀行と消費者金融で2千円も3千円も、それ以上も違う事がありますが、金利はせいぜい多くても4%ほど銀行カードローンの方が低金利なだけです。
そうすると、少額の約定返済額での返済に拘りすぎた結果、銀行カードローンで低金利で借りる意味がなくなってしまいます。
単に約定返済額が少ないと利息がかかる!と述べられても府に落ちない事でしょう。
そこで、約定返済額が少額な三井住友銀行カードローンと消費者金融プロミスを例に、低金利メリットが潰れてしまう可能性があることを具体的に説明してみます。
低金利メリットが約定返済額の少なさで潰れる例
まず、両方で10万円を借りる前提として、三井住友銀行カードローンもプロミスも上限金利の適用となります。
三井住友銀行カードローン=14.5%、プロミス=17.8%が各々の金利で10万円を約定返済額で返済していくとします。
すると、三井住友銀行カードローンは毎月2千円の返済で、完済までの期間は6年半(78回)かかり、完済時の利息額は54,259円です。
プロミスでは毎月4千円の返済となり、完済までの期間は2年8ヶ月(32回)かかり、完済時の利息額は25,864円です。
(*プロミスでは借入残高30万円以下の場合、返済回数を36回以内に収める必要があります。)
以上の返済期間と総利息額は、各金融機関の返済シミュレーションに基づいたものとなっています。
返済期間と完済時の総利息額を見ると、金利が高いはずのプロミスの方が早く完済でき、かかる利息も少ない事が分かると思います。
上記借り入れ条件での、三井住友銀行カードローンとプロミスの金利差は3.3%で三井住友銀行カードローンの方が低金利です。
ところが、プロミスの約定返済額が2千円三井住友銀行カードローンよりも多い事で、最終的な利息額の差は28,395円と約3万円近く差が出ています。
このような例から、銀行カードローンが低金利で約定返済額の負担が少なくても、メリットばかりではないことが理解していただけることでしょう。
ただし、金利設定を変えるのは至難の技ですが、約定返済額は借り入れ側が多くすることが簡単に可能です。
その場合、例の三井住友銀行カードローンの約定返済額をプロミスと同額にして完済まで行きついたなら、金利が低い三井住友銀行カードローンの方が総利息額は少なくなります。
銀行カードローンの約定返済額は少額であることが多いですが、それ以上の金額を上乗せして約定返済日に返済することもカードローンでは可能です。
また、約定返済日以外の日でも随時返済や繰り上げ返済をすることで、残高は順調に減らすことが出来、結果返済期間が短く、払う利息も少なくなります。
借入始めは負担の少ない約定返済額での返済でも構いません。
しかし、ある程度金銭状況が改善し、余裕が生まれて来たら、銀行カードローンでは特に約定返済額より多めに返済していくことが、上手いカードローンの使い方といえるでしょう。
銀行カードローンでの返済方法は?
ちなみに、カードローンの返済方法は銀行と消費者金融でそこまで差がありません。
カードローンの返済方法
- 自行ATM・提携ATMへ入金
- 口座振替(自動口座引き落とし)
- インターネット返済
- 銀行振り込み
カードローンはローンカードを利用してATMから返済するのが、昔から一般的といえます。
銀行カードローンの場合、消費者金融よりも手数料無料で利用できる提携ATMの種類が豊富であることが多いです。
ATM手数料も何度も払っていると無視できない支出額となります。
また、昨今は口座振替やインターネット返済などより便利な返済方法が銀行カードローンでも選ぶことが可能です。
インターネット返済とは、ネットバンキングシステムを利用して、振り込みで返済を利用する方法です。
それって銀行振り込み返済と同じでは?と思うかもしれませんが、インターネット返済で振り込み返済をした場合、契約先のネットバンキングを利用することで振込手数料がかかりません。
加えて、インターネット返済の良いところは、約定返済だけでなく、随時返済もネットからいつでも受付ている点です。
口座振替は手数料もかからず、ATMに行く時間も取られないので約定返済の方法としては一番オススメなのですが、随時返済が出来ないことが多いです。
そういった時にインターネット返済も出来るカードローンだと、手数料も時間もかかることなく返済が出来るので便利といえるでしょう。
ATMや通常の銀行振り込みで返済する場合、手数料がかかってしまう可能性が高いので、手数料をかけないようにするなら口座振替やインターネット返済がオススメといえます。
約定返済日に返済できないと罰金!?
約定返済日に約定返済額を最低限払う事がカードローン契約の原則です。
しかし、中には返済遅延や延滞をしてしまう方も少なくありません。
万が一、カードローンの返済が遅れてしまうと、約定返済日から遅れた分だけ各金融機関が定める遅延利率なるものが適用され、普段の利息に加えて遅延損害金が発生します。
遅延損害金とは、謂わば約束の返済期日を守れず、貸し付け側に損害を与えたことに対する罰金といえるでしょう。
勿論、遅延損害金は本来返済する利息分でも元金分でもないので、余計な支払いです。
加えて、遅延損害金を算出する遅延利率は、法律で最高20.0%までの設定を認められており、その上限に近い値を設定している金融機関が多いです。
返済を滞らせなければ、遅延損害金は発生しない支出なので、返済期日は確実に守るようにしましょう。
どうしても約定返済額が払えない場合は、契約先に出来れば約定返済日がくる前に申告しましょう。
その際、利息額分だけの支払いでも良いとされる場合があるので、もし支払えるなら利息分だけでも収めるのが良いでしょう。
また、2〜3日後であれば返済できるという場合も、契約先に申告することで返済日のリスケジュールが出来ます。
ただ、その場合も返済日から遅れた日数分の遅延損害金は発生します。
カードローンは一括返済可能?
カードローンの返済方式は原則、リボルビング方式です。
その為、借りた金額とそれにかかる利息を基本的に分割で返済していきます。
ただし、必ずしも分割で返済しなくてはいけないという事ではありません。
もし、借りた金額が少額で一度の返済で完済出来る場合は、無理に分割返済をする必要はありません。
残高分を一度に支払う事を一括返済といい、一番最初の約定返済日に一括返済して完済してしまう事もカードローンでは可能です。
また、約定返済日が来る前に完済したい場合は、繰り上げ返済で一括返済することも出来ます。
カードローンの利息は、返済期間が長くなる程高く付くので、例えば10万円以下の借り入れなら最初の約定返済日に一括返済してしまった方が、利息が安く済むといえるでしょう。
一括返済する時に、特に契約先に連絡を入れたりする必要はありません。
ただし、利息を含めた正確な総支払額が分からない場合は、契約先にその金額を問い合わせてから、ATMやインターネットバンキングで一括返済する事をオススメします。
ちなみに、一括返済して完済したとしても、手続きを踏まない自動で解約になったりはしません。
もし、カードローンを完済して、二度と使う予定がないなら解約をした方が、信用情報がきれいになります。