地方銀行カードローンの特徴とは?
一重に銀行カードローンといっても、3大メガバンク・都市銀行のような大手銀行だけがカードローンを取り扱っているわけではありません。
地域に根差した銀行、地方銀行も昨今はカードローンを扱っていることが多くなってきました。
地方銀行は基本的には、本店がある特定の地域圏内での限定的な営業をしていることが多いです。
ただし、カードローンを取り扱っている地方銀行の中には、全国からの申し込みに対応している銀行もあるので、最近はどこに在住していても契約が可能です。
ところが、どうしても地方銀行は大手銀行と比べると規模が小さく、知名度が低いのもあり、例えカードローン契約できても不便なのではないか?と思われる事も少なくありません。
全国からのカードローン申し込みに対応している地方銀行がある事の背景には、ネットを利用して便利に借り入れ・返済が出来る仕組みがあります。
その為、地方銀行カードローンでも、特に全国対応している場合は、大手銀行カードローンとほぼ変わらない利用の仕方が可能です。
全国対応地方銀行カードローン
- 静岡銀行カードローン セレカ
- 東京スター銀行 スターカードローン
- 北海道銀行ラピッド
- トマト銀行カードローン キューリ
- 大垣共立銀行カードローン ザ・マキシマム
- 常陽銀行キャッシュピット
上記は、最近人気のある地方銀行カードローンで、いずれも全国対応しているので誰でもカードローン申し込みが可能です。
地方銀行では、全国から申し込みを受け付けているカードローンプランと、本店がある地域限定で申し込みを受け付けているプランを分けて数種類扱っていることがあります。
もし、自身が住んでいる地域が地方銀行の営業地域であれば、全国対応のプランよりも地域限定プランの方が貸付条件が良い場合があるので、同じ銀行でカードローン契約するとしても吟味が必要です。
地方銀行カードローンのメリットとは?
地方銀行は大手銀行と比べると規模が小さい分、何となくカードローン契約や利用において不便なのでは?と思う事でしょう。
確かに、どうしても地方銀行だからこそ不便な点というのはゼロではありませんが、逆に地方銀行ならではメリットもあります。
地方銀行カードローンの主なメリットとして以下のような内容が挙げられるでしょう。
- 大手銀行より競争率が低い
- 低金利または金利引き下げサービスがある
- 手数料無料の提携ATMがある
- 毎月の返済額が少額
地方銀行カードローンの利用が、ネットの口コミなどにより広がってきた昨今では、地方銀行カードローンは審査が甘いといった噂があります。
ところが、審査が甘いというのは語弊があります。
カードローン審査は借入先がどこであれ、最低限の審査ハードルは同じです。
地方銀行であれば、大手銀行で借りられなくても、必ず審査通過可能であるというようなメリットはありません。
ただし、大手銀行と比べて知名度が低い分、カードローン申し込みの競争率は低いといえるでしょう。
また、カードローン契約先の地方銀行の口座を持っており、給与の振り込み先などにしている場合は、審査に有利に働く可能性があります。
メインバンクは大手銀行で、地方銀行はあくまで予備として利用している方が多い中で、地方銀行口座をメインにしている方は銀行側からすれば、良いお客さんです。
その為、長く口座を利用して付き合いがある地方銀行があるなら、大手銀行よりも良い条件で貸付をしてもらえることがあるのです。
特に、全国対応ではなく地域限定でカードローンを取り扱っている地方銀行カードローンは、地域密着であることが売りです。
その為、支店の営業範囲内に在住しており口座を持っている場合は、大手銀行よりも地方銀行カードローンで審査結果が有利につく可能性が高いです。
地域限定のカードローンを取り扱っている地方銀行には、千葉銀行のちばぎんカードローンなどがあります。
地方銀行カードローンは大手銀行カードローンと金利などを比べても、そこまで差がありません。
その為、消費者金融よりは確実に地方銀行カードローンは低金利で借りられることが多いといえます。
地方銀行カードローンで低金利なところを選ぶとしたら、上限金利14.5%ほどのカードローンを選ぶ事が可能です。
加えて、住宅ローンや他の銀行商品を利用していることで、地方銀行では金利の引き下げをしているところが多いです。
すると、最終的に少額の借り入れで、上限金利での適用を避けられなくても、14.0%若しくはそれ以下の金利で借りられる可能性があるといえるでしょう。
その為、消費者金融からのカードローン借り換え先としても地方銀行カードローンは利用できます。
さらに、銀行カードローンはキャッシュカードにローン機能を付帯させることが可能なのですが、地方銀行カードローンの場合もサービスとして扱っている所があります。
地方銀行カードローンの場合は、キャッシュカードにローン機能を付帯させるプランを、一般的なカードローンプランとは別に設けていることが多いです。
キャッシュカード一体型カードローンの方で契約できる場合は、そちらの方が貸付条件が優遇されていることもあるので、自身が使っている地方銀行でカードローン契約を検討している場合は、カードローンプランが何種類あるか確認し、内容を比較することをオススメします。
大手銀行は自行のATMを設置している事が多いですが、地方銀行はあまり見かけないと思います。
しかし、地方銀行カードローンの場合、自行ATMがないもしくは設置台数が少ない分、提携金融機関やコンビニのATMが手数料無料で利用できることが多いです。
消費者金融も同じように自社のATMは設置していないことが多いですが、消費者金融の場合提携ATMの利用には手数料がかからない方が珍しいといえます。
特に、消費者金融カードローンでコンビニ提携ATMを利用すると手数料が生じやすいですが、地方銀行カードローンはコンビニ提携ATMが手数料無料で利用できるものが多いです。
地方銀行カードローンの約定返済額は消費者金融カードローンと比べると低額です。
消費者金融の最低返済額が大体どこも4,000円であるのに対し、約定返済額が低額である地方銀行では2,000円で済むことがあります。
例えば、全国対応している地方銀行なら、静岡銀行カードローン セレカで10万円以下の借り入れ残高の場合に返済額が2,000円です。
毎月の返済額が2,000円というのは、大手銀行カードローンでは三井住友銀行カードローンが同じ返済額の設定をしています。
地域限定の地方銀行では、千葉銀行のちばぎんカードローンが静岡銀行カードローン セレカと同様の返済額の設定です。
地方銀行カードローンの場合、低額の借り入れなら毎月の返済額も低額で済むので、10万円〜30万円以下でのカードローン利用にオススメ出来ます。
地方銀行カードローンの借り入れ・返済はどのようにする?
地方銀行カードローンも原則、不便なくカードローン利用が可能であることは先述しましたが、具体的にどう利用するか説明します。
カードローンでは、借り入れをするのに基本的に2通りの方法があります。
一つは、ローンカードをATMに読み込ませて、その場で直接現金を借り入れる方法。
もう一つは、IT化が進み出来るようになった方法で、ネットバンキングシステムを利用して、借入先に振り込み融資申請をすることで、システムに登録した口座で借入金を受け取る方法です。
返済方法に関しても、カードローンで可能なATM返済、口座引き落とし、銀行振り込み、インターネット返済といった方法が、地方銀行カードローンでも可能です。
(*インターネット返済に関しては、地方・大手関わらず対応していない銀行もある。)
地方銀行は、営業範囲を絞っていることが多いため、全国に自行ATMがあることは少ないです。
加えて、他金融機関やコンビニ提携ATMを利用するには、手数料がかかってしまう事が多いです。
その為、特に全国対応している地方銀行カードローンでは、ネットバンキングを駆使しての利用となります。
すると、借り入れはネットからの振り込み申請、返済は約定返済日の自動口座引き落とし、が基本的な地方銀行カードローンの利用の仕方といえるでしょう。
ただし、専用のローンカードで手数料無料で利用できる提携ATMがある地方銀行カードローンもあるので、その場合は気兼ねなくATMからの借り入れ・返済も可能です。
地方銀行カードローンのデメリットは?
メリットばかりに目が行って、いざカードローン契約してみたら思ったように利用できなかった!といった事があっては困るので、注意点も確認しましょう。
- 地域限定営業に注意
- 即日融資は望めない
- 口座開設が必須条件なことが多い
借り先が全国対応している地方銀行カードローンであれば、問題ないのですが、地域限定で申し込みを受け付けている銀行の場合は引っ越しがネックになってきます。
というのは、県外に引っ越し足りすると、借り先の地方銀行の営業圏内から外れてしまい、口座を変えたり契約を解約しなくてはいけなくなるリスクがあります。
その為、引っ越しが多い仕事に就いていたり、実家住まいでいつか離れて暮らす予定の方は、全国対応のカードローン契約をした方が良いでしょう。
また、カードローンの利用がネットバンキング中心になることを先述しましたが、融資が振り込みとなるので、銀行が振り込み対応している日時でないと借り入れが出来ません。
提携ATMも手数料無料で利用できるなら、振り込み融資対応時間に間に合わなかった時も困りませんがそうでない場合は、最短即日融資!というわけにはいかない可能性があります。
基本的に、銀行の振り込み対応時間は平日の正午〜14時までの間位となっており、その時間を過ぎると翌営業の振り込みとなってしまいます。
その際、例えばネットバンキングで振り込み申請したのが金曜の夜だった場合、実際に借り入れが出来るのは週明け月曜の朝と2〜3日かかってしまうわけです。
特に気を付けたいのは、カードローン申し込み時に最短即日融資を希望している場合でしょう。
地方銀行でも最短即日融資に対応しているところはありますが、大手銀行と違い、自動契約機からローンカードを発行するという最短即日融資の可能性を高める方法が取れません。
つまり、地方銀行カードローンへ申し込みその日のうちに借りれをするなら、契約先の振り込み融資対応時間内までに絶対に契約・振り込み手続きを完了させる必要があるのです。
融資が早く受けられない事にも繋がりますが、地方銀行カードローンは契約先の銀行口座の開設が契約の必須条件になっている事が少なくありません。
初回融資のみは、既に開設してある自前の口座に振り込んでくれる地方銀行もありますが、いずれにせよ契約した地方銀行の口座開設手続きも並行してする必要があります。
その為、口座がない地方銀行カードローンを契約する場合は、手間がかかるといえるでしょう。
大手銀行カードローンの中には口座開設不要で契約出来る物もあることを考えると、そのあたりは地方銀行は融通が利きにくいです。
地方銀行カードローンのメリットやデメリットなどの特徴は以上の通りです。
上記を踏まえて、地方銀行カードローンは、大手銀行で一度審査落ちしてしまったものの金利に妥協したくない場合や地方銀行の口座を既に持っている場合に契約先として検討するのが良いでしょう。
銀行自主規制は地方銀行カードローンにも関係あるのか?
2017年4月以降、銀行は日弁連から過剰貸付を指摘されたことで、カードローンでの融資に関して自主規制をしています。
銀行カードローンの自主規制は、大手銀行だけでなく地方銀行も例にもれません。
銀行は自主規制の内容として、最高限度額の金額を下げたり、年収や収入証明書の規定を総量規制の内容に寄せています。
その為、最高限度額1000万円というような銀行カードローンは減りましたし、厳密な年収制限ではありませんが、基本的に融資額は最高でも借り入れ側の年収の2分の1を目安にし、50万円以上の借り入れでは収入証明書の提出を求めるようになっています。
特に大手銀行カードローンは、利用者もカードローンの需要も高い事もあって自主規制の影響が大きいといえるでしょう。
しかし、地方銀行カードローンであれば、自主規制の対象ではないだろうという考えで申し込むのはおすすめしません。
ただ、地方銀行は元々大手銀行よりも利用者数が少ないので、大手銀行ほどはっきりと年収制限を自主的に設けてはいない傾向にあります。
しかし、銀行自主規制の動向が今後どうなっていくか分からないので、原則、銀行カードローンでの貸付自粛は地方銀行でも大手銀行と変わらずある。という認識はしておいた方が良いでしょう。