銀行カードローンでも収入証明書は要る!?
消費者金融からの借り入れの場合は、総量規制により収入証明書の提出が2010年の改正貸金業法施行より明確に義務付けられています。
1社から50万円以上、他社借り入れと併せて100万円以上の借り入れ額となる場合には、消費者金融カードローン契約時に収入証明書が必要となります。
では、銀行でカードローン契約をする際には収入証明書が必要かどうか?といえば、2017年5月からは基本的には用意して申し込みをするのが良いといえます。
銀行カードローンは本来、総量規制の範囲ではないのですが、昨今銀行による過剰貸し付けが問題視され始めてきています。
その為、ここにきて各銀行ではカードローンでの貸付額に年収制限を新たに設定したり、収入証明書が必要となる借り入れ希望額を引きさげる対策をとっています。
2017年4〜5月までは、銀行カードローンでは100〜300万円くらいまでの借り入れ希望額であれば収入証明書類などの必要書類提出が省けました。
ところが、今後は銀行カードローンでも、消費者金融からの借り入れとほぼ変わらない年収制限と収入証明書の提出が求められてきます。
つまり、原則50万円以上の借り入れを希望する場合は、銀行カードローンであっても収入証明書類を、申し込み前に準備しておくのが良いでしょう。
また、収入証明書は必要となる金額に満たない借り入れ額でも、場合によっては提出を求められることがあります。
収入証明書不要額での借り入れにも関わらず、書類提出を求められる場合、審査で評価が低くみられている可能性が高いです。
その為、収入証明書類の提出に応じられないと、審査落ちとなってしまう可能性が否めません。
- 給与明細書
- 源泉徴収票
- 課税証明書
- 確定申告書
- 住民税決定通知書
など
ちなみに、個人事業主や自営業者の方は課税証明書、納税証明書、確定申告書のうちのどれかに限定されることがあります。
主な銀行カードローンで必要となる収入証明書を以下にまとめたので、参考になれば幸いです。
銀行カードローン |
必要となる収入証明書類 |
---|---|
オリックス銀行カードローン |
@お勤めの方 ・源泉徴収票 ・住民税決定通知書または課税証明書 ・納税証明書(その2) ・確定申告書(付表含む) A個人事業主・経営(自営者)の方 ・住民税決定通知書または課税証明書 ・納税証明書(その2) ・確定申告書(付表含む) *確定申告書は税務署の受領印のあるものを提出。 E-tax利用の場合は申告書の写しと受信通知が必要。 上記のうちいずれか1通 |
みずほ銀行カードローン |
・源泉徴収票 ・住民税決定通知書または課税証明書 ・納税証明書(その1・その2) 上記のうちいずれか1通 個人事業主の方は住民税決定通知書または課税証明書、納税証明書のどちらかで提出。 |
三井住友銀行カードローン |
・源泉徴収票 ・住民税決定通知書 ・納税証明書その1・その2(個人事業者の方) ・確定申告書第1表・第2表 上記のうちいずれか1通 |
新生銀行カードローン レイク |
・源泉徴収票 =公的年金等の源泉徴収票および退職所得の源泉徴収票は除く。 ・住民税決定通知書・納税通知書 =市民税・県民税の特別徴収税額の決定・変更通知書など。 ・所得(課税)証明書 =市町村役場で発行されたもの。 上記の書類の用意が困難な場合 ・給与明細書 =直近の3ヵ月以内の連続2ヵ月分。 上記のうちいずれか1通最新のもの |
収入証明書必要額が変わった銀行カードローン
2017年5月以前は、収入証明書不要額が100〜300万円以上の銀行カードローンが多かったのは、先にも少し触れた通りです。
では、主にどこの銀行カードローンの収入証明書不要額が何円から何円に変わったのか、知りたいところだと思います。
収入証明書不要額が変更された銀行カードローンは以下の通りです。
- オリックス銀行カードローン=300万円→50万円
- みずほ銀行カードローン=200万円→50万円
- 三井住友銀行カードローン=300万円→50万円
- 三菱東京UFJ銀行カードローン=200万円→50万円
他にも、地方銀行カードローンは各行収入証明書不要額の見直しを行ったところが多いので、収入証明書に関して確認してから申し込みをすることをオススメします。
ちなみに、関東方面に在住で地方銀行の千葉銀行の口座がある場合、ちばぎんカードローンをWEB完結契約することで提出書類一切不要で借り入れが可能です。
提出書類が一切不用なので、収入証明書もちばぎんカードローンでは要りません。
しかし、千葉銀行の口座開設が完了してお、キャッシュカードが手元にあることが前提です。
また、ちばぎんカードローンは千葉銀行が指定している関東地域でしかカードローンの申し込みを受け付けていません。
誰でもちばぎんカードローンで収入証明書不要で契約できるわけではない点に注意が必要です。
加えて、ちばぎんカードローンもあくまで、WEB完結申し込みなら原則、書類提出不要という事なので人によっては他の銀行カードローン同様提出が求められる場合があるといえます。
収入証明書の提出はなぜ必要?
これからは、銀行からの50万円〜100万円以下の借り入れであっても、収入証明書が必要なことが増えてくることでしょう。
そもそもどうしてカードローン契約で収入証明書の提出が求められるか?といえば、簡単に言えば借入側の収入に見合った金額で貸付をする為です。
カードローンは特に、担保・保証人不要なので、カードローン契約者本人の収入や返済能力が審査の上で重要になってきます。
例えば、年収が150万円の方が200万円も300万円もカードローンで借りるのは、良く考えずとも無謀といえるでしょう。
借り入れをすれば、返済が必要となりますから、借りた金額が収入よりも大幅に高い場合は、返済不能に陥りやすいです。
ただ、これまでの銀行カードローンの貸し方では、その様に借り入れ側の収入以上の貸し付けが出来てしまっていたわけです。
消費者金融では、年収制限の規定が確実に設けられており、それ以上の金額がどうしても借りたい方が銀行カードローンに申込んだ結果、現在のような過剰貸し付けが懸念される状態になってしまいました。
そのあたりの収入と借入額の適正を見直すためにも、借り入れ側のちゃんとした収入の証明を求める必要があるのです。
消費者金融のカードローンでは、先述したように貸金業法の総量規制が適用され、法律によって借入側の年収の3分の1以上の貸し付けは禁止されています。
ところが、現在銀行からの借り入れにおいては、銀行貸付全体としての具体的な法的拘束力を持った年収制限というものはありません。
ただし、銀行ごとには年収制限や収入証明書必要額の引き下げを既に行っています。
その様な点も相まって、今後の銀行カードローンでの借り入れには、借り入れ側の収入証明書の提出は重要となってくる事でしょう。
カードローン契約を検討している場合は、借入先が消費者金融であろうと銀行であろうと、申し込み時にには原則、収入証明書を用意することをオススメします。
借り入れ申込者の中には、高額の融資を受けたいがために自身の年収を嘘の金額で申し込む方がいます。
しかし、自己申告では嘘の年収で申し込みが出来ても、収入証明書類の金額を変えることは出来ません。
その為、嘘でないことを確認する為にも、収入証明書の提出は求めれるのです。
中には収入証明書類を偽造を考える方もいますが、詐欺罪と偽造私文書等行使という刑事罰に該当するので絶対にやめましょう。
基本的には、50万円以上の借り入れで収入証明書が必要となるカードローンが多いといえます。
ただ、50万円以下であれば絶対に書類が省けるか?といえば、それはカードローン審査の状況次第です。
例え、借り入れ額が50万円以下でも、信用情報の状態によっては収入証明書の提出が求められます。
収入証明書の有無に関わる信用状態
- 借り入れ残高額
- 他社借り入れ件数
- 総残高の返済状況
その際に、収入証明書が用意できなければ、例えば最短即日で借り入れをすることは叶いません。
少額で借り入れをしたい方は、大体すぐにお金が必要なことが多いでしょうから、即日融資を希望するなら収入証明書は用意しておいた方が無難といえるでしょう。
ただし、10万円までの借り入れ希望という事であれば、収入証明書不要で済む可能性が高いです。
その際、銀行カードローンは未だ過剰貸付の件が収束していない為、不安が残ります。
しかし、50万円以下の借り入れでは収入証明書不要。としている消費者金融のカードローンであれば、収入証明書の用意をしなくても済む場合が多いといえるでしょう。
借り換え・おまとめでは収入証明書は必須?
以上までは、通常のカードローン契約での収入証明書の提出について述べてきました。
そこで今度は、カードローンの借り換え・おまとめ用途での契約に際する収入証明書の提出について説明します。
まず、1社から1社に借り換えるのなら、原則、通常カードローンと収入証明書の提出の有無に違いはありません。
各契約先で、収入証明書が必要になる金額で借り換えをする場合は提出が必要ですし、収入証明書不要額内での借り換えなら提出の必要はありません。
次に、おまとめローンですが、複数のローン残高を一本化するので、収入証明書が必要となる契約になることが多いといえます。
また、借り換えでもおまとめでも、専用のローンとして独立しているローンプランで契約する場合は、借入額に関係なく収入証明書の提出が必須となりやすいです。
例えば、銀行なら東京スター銀行のスターワンバンクローンは借り換え専用のプランでも、おまとめ専用のプランでも、借入額に関わらず収入証明書は必須となっています。
加えて、消費者金融の借り換え・おまとめ専用ローンで契約する場合も、収入証明書が総量規制の基準に関係なく必要です。
原則、これからは借入先が消費者金融であろうと銀行であろうと、カードローンで50万円以上の借り入れを希望する場合は、収入証明書を用意しておくのが良いといえるでしょう。